教室長ブログ

中学生が解ける 関西大 数学 【 大垣市 河村学習塾 】

こんにちは。河村学習塾波須校の園部です。今日は関西大学の 数学 の入試問題から。

連立方程式
x+(a−1)y=−1
ax+(a+3)y=1
について、以下の問いに答えよ。
(1)解が存在しないときのaの値を求めよ。
(2)解が無数に存在するときのaの値を求めよ。

ヒント、着眼点
中学校的な方法でこの問題を解くことができます。
中学校で1次関数を習います。その単元で、連立方程式の解と2つの式が表す直線の交点の座標が対応していると習います。
そこで、この問題を連立方程式としてではなく、2つの1次関数とグラフの問題としてとらえてみましょう。
さて、解が存在しない、無数に存在するとは1次関数のグラフ上ではどういう風に言い換えることができるのでしょうか。
解答
(1) 3
(2) -1

解説
連立方程式の解と2つの式が表す直線の交点の座標は同じということから「解が存在しない」「無数に存在する」をいいかえると、

解が存在しない→2つの直線の交点がない→2直線が平行で重なっていない
解が無数に存在する→2つの直線の交点が無数にある→2直線が平行で完全に重なっている
となります。

x+(a−1)y=−1 (1)
ax+(a+3)y=1 (2)
それぞれyについて解いて、
y=−x/(a−1)−1/(a−1) (1)
y=−ax/(a+3)+1/(a+3) (2)
2直線が平行になるということは、傾きが等しいということなので、
−1/(a−1)=−a/(a+3)
これを解けばa=3,a=−1 が得られます。そして、それぞれのaの値のとき切片が異なれば2直線は平行で交点を持たず、等しくなれば2直線は完全に重なります。
a=3 のとき、
y=−12x−12 (1)
y=−12x+16 (2)
より2直線は平行で交点を持たない。

a=−1 のとき、
y=12x+12 (1)
y=12x+12 (2)
より2直線は完全に重なる。

中学生で習ったグラフと式の性質を覚えているかどうかがポイントでした。係数比較の感覚も併せて覚えておきましょう。